RDFを流動床燃焼ボイラーの燃料として使用する場合は、あらかじめRDF製造工程にて形状の調整、及び比重を水と同じ"1"になるように産廃紙・プラスチックの配合比率を規格化する必要があります。現在日本全国で生産されているRDFは設備のメーカーも多種多様あるため、未だにRDFの規格化はされておりません。
不純物を多く含む産廃紙・プラスチックの場合小さな灰とともにボイラー後方に飛んで行きマルチサイクロン・バッグフィルターにて処理の出来ないもの、たとえば針金のような不純物に対処するために流動砂を循環させる設計にします。図にあるように高圧空気ノズルは砂の中に配置されており、床板がありません。定期的に砂と不純物の混合されたものを下方のロータリーバルブより取り出し選別機にて砂のみを炉内に返します。
流動床燃焼では燃料の床内滞留時間が長く表面は常に媒体である砂に接しているため、燃料内の問題になる成分 (硫黄等)の処置としてCaCO3 等を連続投入して無害なCaSO4に化学反応させることが出来ます。
また、政府のダイオキシン対策法令で規定されている”炉内温度を常時八百度以上に保つ” という点においても流動床燃焼は最適といえます。上記しましたように従来の燃焼方法ですとストップ時から再運転の際、炉内温度が低くなっている為にダイオキシンが最も発生しやすい温度帯(300
°C - 800 °C )を避ける事は出来ません。その点、流動床燃焼では高温の砂のおかげで燃焼の立ち上がりが比較にならない程早いのです。この理由で日本政府がRDF燃料用ボイラーを流動床方式のみと、指定する日も近いことでしょう。 |